こんにちは! 現役保育士はなえみです(転職でホワイト園に巡り会えました!→ プロフィールはこちら)。
履歴書を目の前にして、いざ志望動機を描こうとすると、
- 「何をどう書けばいいかわからない…」
- 「書きたい内容がうまくまとまらない!」
- 「こんな文章でちゃんと伝わるのかな…」
なんて、手が止まってしまいませんか?
そんなとき、志望動機の例文があれば、時短にもなるし参考にしながら考えられますよね。
というわけで、この記事では、
- 志望動機の書き方の手順
- こんな志望動機はNG!
- すぐにでも書ける!志望動機の例文16個
について解説します。
- 記事の信頼性
- 私は、保育士歴30年の現役保育士です
- 保育園が求める人物像については熟知しています
- 求人票や園のホームページを調べ、リアルに使える志望動機を考えました
なので、かなり現実的、かつ実用的な内容になっています。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
志望動機の書き方「3つの手順」
まずは、志望動機の書き方の「3つの手順」をサクッと解説しますね。
それは以下の通りになります。
- 応募園の求人やホームページを見て、経営理念や保育方針、保育の特長を書き出す
- 自分の「経歴」「保育上の経験」「強み」を書き出す
- 1と2を関連付けて、園に対する貢献の意欲を加える
上の項目に沿って書くと、説得力のある志望動機になると思います。
では、一つずつ順を追って見ていきましょう。
1.応募園の経営理念や保育方針、保育の特長を書き出す
まず、応募園の経営理念や保育方針、保育の特長を書き出します。
それが頭に入ることで、
- 「私は、園の理念や方針を理解しているし、共感していますよ」
- 「園の理念や方針と、私の経験や強みがマッチしているんですよ」
といったふうにアピールしやすくなり、すごく説得力が出てくるんですよ。
たとえば、
- 「自由保育をモットーにしている」
- 「運動遊びに力を入れている」
- 「自然を通して、子どもたちが自由に発想を広げることを重視している」
- 「丁寧で家庭的な保育を理念としている」
- 「IT技術を使って、さまざまな保護者サービスを行っている」
など、園の理念や取り組みの特長ってそれぞれありますよね。
それがわかったら、そこを書き出してしっかり頭に入れておきましょう。
あとで、2.につなげていきますからね。
ただ、中にはいくら検索しても情報が見つからない園もあるので、その場合は、1.が見つからないですよね。
そんなときは2.でしっかりアピールすれば大丈夫です。
2.自分の「経歴」「保育上の経験」「強み」を書き出す
つづいて、自分の「経歴」「保育上の経験」「強み」を書き出します。
これは、先ほどの1.につなげて、「私は貴園にマッチする人材ですよ」と伝えるために必要な作業なんです。
まず、「自分の経歴」というのは、「保育に関係ないこと含めて、どんなことを経験してきたか」を振り返ってみてください。
たとえば、
- 「学生時代の部活動で取り組んだこと」
- 「アルバイト経験」
- 「子育て経験」
などですね。
「保育上の経験」では、
- 「何歳児を担任したか」
- 「普段の保育で心がけていること」
- 「どんな行事に取り組んだか」
- 「特に力を入れて取り組んだ業務」
- 「大変だったけれど勉強になったこと」
などいろいろなことがあると思いますが、とにかく思いつく限り書き出してくださいね。
さらに、「自分の強み」では、プライベートも含めてあなたの得意分野や良いと思うところについて考えてみてください。
それは、特技や趣味かもしれませんし、性格かもしれません。
たとえば、
- 「健康には自信がある」
- 「絵や製作が得意」
- 「人と接するのが好き」
- 「整理整頓が得意」
- 「聞き上手」
- 「コツコツと継続できる」
など、あなた自身をいろいろな方面から見つめて、できるだけたくさん書き出してくださいね。
3.1と2を関連づけて、園への貢献の意欲を伝える
最後は、1.と2.を関連づけて園への貢献の意欲を伝えます。
先ほど、1.では、「園の経営理念や保育方針、保育の特長」を書き出しました。
そして、2.では、「あなたの経歴や保育上の経験、強み」が見えてきましたよね。
この二つをつなげることで、「私は貴園にとって有益な人材ですよ」「貴園に貢献できますよ」ということをアピールできるんですね。
たとえば、
- 「私の○○した経験を活かして、□□な保育を目指し、貴園に貢献したいです」
- 「私の○○なところを活かして、□□な保育を心がけ、貴園に貢献したいです」
といった感じですね。
つまり、「私を雇うことでこんなメリットがあるんですよ」と伝えることが大事なんです。
ちなみに、志望動機の書き方については、下の関連記事でより詳しく解説していますので、良かったら見てみてくださいね。↓
注意! こんな志望動機はNGです
そして、注意してほしいのは、「よくあるNGな志望動機」にならないようにすることです。
それは、下の2つですね。
- 自分のなりたい将来像だけを伝えている
- 前の園を否定した言い方をする
これ、けっこう陥りがちなので、詳しく解説していきますね。
自分のなりたい将来像だけを伝えている
まず、「自分のなりたい将来像だけを伝えている人」ってけっこういるんですけど、これはダメですね。
これ、一見前向きな人に見えるんですが、よく聞くと「それって、あなたにしかメリットないよね」といった内容になっちゃうんですよ。
たとえば、
という志望動機ですね。
これ、ちょっと見には謙虚にスキルアップを目指していて意欲的に思えますが、園へ貢献する姿勢が読み取れません。
園にしてみたら、「うちの園は、あなたを成長させるために存在するわけじゃないよ」と思いますよね。
なので、そこを修正した志望動機がこちら。↓
って感じですかね。
これなら、「勉強してスキルを身につけていきたい」に「園に貢献したい、役に立ちたい」という気持ちがプラスされるのでOKとなります。
前の園を否定した言い方をする
もう一つ、「前の園を否定した言い方」をした志望動機もNGですね。
前の園のことを悪く言う人を、応募先の園は良くは思いませんからね。
もちろん、その人にしてみれば、前の園がひどかったのは事実なんでしょうが、そんな悪口を聞かされても応募先の園は困るだけです。
むしろ、その人への不信感を募らせますよね。
たとえば、こんな志望動機ってどうでしょうね。
といった感じです。
これを、応募先の園がどう思うかというと、
- 「うちの園でも、それなりに行事はあるんだけど…?」
- 「残業させたら、また不満を持って辞めてしまうのでは…?」
- 「効率的に仕事ができないから残業してるんじゃないの?」
なんて受け止めてしまうんですよね。
結果、採用は遠のいてしまいます。
なので、志望動機の中で前の園を否定した言い方はしないように気をつけてくださいね。
すぐにでも使える!保育士の志望動機の例文16個
では、いよいよ志望動機の例文を紹介しましょう。
例文はそれぞれテーマが設定してあります。今回は、「園の特長と方針別」「園の種類別」「キャリア別」と大きく3つのカテゴリーに分けてみました。
そして、どれも履歴書の志望動機の欄に書ききれる程度の、200文字を目安にして作りました。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
1 「園の特長や方針」をとらえた志望動機の例文
●「食育」に取り組む園への転職
私は、4、5歳児の担任をした時、保育に食育を取り入れていました。
野菜を育て収穫したり、芋ほり遠足の後にはその弦を使ってリース製作をしたり、食に親しむ取り組みをしました。
貴園でも様々な食育に取り組まれていることを知り、私の経験が活かせるのではないかと思いました。
また、保護者の「子どもの食」に関する悩みに、アドバイスを行っておられる点にも感銘を受けました。
貴園での食育に自分なりに貢献できるよう、勉強し努力していきたいと思っております。
●「発達支援」に取り組む園への転職
私が前の園で担任した5歳児の中には、発達障害のお子さんが3人おり、研修を受けたり職員会議で話し合いながら対応してきました。
なので、発達障害のお子さんへの支援については関心があり、貴園での、「発達支援の専門チームを各園に派遣し、現場の保育士にアドバイスをする」という取り組みに、とても興味を持ちました。
貴園に入職できましたら、さらに勉強しながら自分の経験を活かし、どんなお子さんでも共に成長していけるような保育を目指していきたいと思っております。
●「リトミック」に取り組む園への転職
貴園では、音楽体験の中から子どもの想像力や協調性を養うことを目的に、講師によるリトミックを取り入れておられます。
私は以前からリトミックに興味があり、自分なりに音楽を保育に取り入れていました。
もし、貴園で子どもとともにリトミックに参加しながら勉強できれば、日常の保育にもっと音楽を取り入れられるのではないかと思いました。
自分のスキルを磨くとともに、子どもが大好きな歌や音楽をより楽しめる保育を工夫していきたいと思い、貴園に応募いたしました。
●「運動」に取り組む園への転職
「さまざまな運動器具を使いながら発達に応じた運動遊びを行う」という、貴園の取り組みに興味を持ちました。
私も子どもの体作りには運動が欠かせないと思い、特に5歳児を担任したときには、縄跳びを積極的に取り入れました。
また、その成果を運動会の場で発表した経験があります。
今後は、貴園の運動遊びの取り組みの中で、自分の経験を活かすとともに、さらに運動遊びの幅を広げて子どもたちに提供していきたい、と思い応募いたしました。
●「企業理念」に特長がある園への転職
御社では、保育と介護の2つの福祉事業に取り組み、家族を支えるサービスの最高峰を目指しておられます。
そのような高い志をかかげて事業展開されている所に感銘を受けました。
私は、0、2、4歳児のクラス担任をしておりましたので、御社の保育事業において貢献できるのではないかと思いました。
また、子どもの育ちを支えるには保育士同士の連携も欠かせません。
丁寧なコミュニケーションを心がけ、業務に当たるよう努力していきたいと思います。
●「保育運営」に特長がある園への転職
貴園では、保育士からの提案で日々の保育や行事を決め、保育士の意見や個性を尊重して事業を行っておられます。
そして、保育士の個性を生かし、やりたい保育に挑戦できる環境を作っている貴園の方針に惹かれました。
私は、これまで1~5歳児の担任を一通り経験しました。
この保育経験を貴園で活かしつつ、さらにじぶんなりの創意工夫を保育に取り入れてみたいと思います。
そして、同僚とも意見交換をしながら保育の幅を広げていきたいと思い、応募させていただきました。
●「保育方針」に特長がある園への転職
貴園は、生活重視の保育を行っておられます。
数や文字などの知識の詰め込みではなく、「生活のさりげない場面でも十分に学びができる」という保育方針に共感しました。
私のこれまで勤めてきた園は、机上で学ばせるやり方でしたが、生活を通して学ぶ方法も、自分の保育スキルとして積み上げたいと思いました。
生活を土台にした学びから、子どもたちの主体性を育んでいく貴園の方針に貢献できるよう、職員の方々にご指導いただきながら早く戦力になりたいと思います。
2 「園の種類別」志望動機の例
●大規模園で働いたのち、「小規模園」に転職
私は、全園児120人の園で1、2、4歳児のクラス担任を経験しました。
1クラスの人数が多いので、常に安全に配慮しながら保育を行ってきました。
貴園は乳児の少規模園として一人ひとりに丁寧な対応をされています。
乳児は特に安全管理が大切です。これまでの1、2歳児担任の経験を活かし、安全かつ個性を尊重した保育を目指したいと思います。
貴園の仕事を早く覚え、戦力となれるよう、努力していきたいと思っております。
●小規模園で働いたのち、「大規模園」に転職
新卒以来、全園児35名の小規模園で働いてまいりました。
一人ひとりにきめ細かく対応し、保護者とも密に関わることができました。
貴園は150名の大規模園で保育プログラムを多様に行っておられます。
子どもや保護者への丁寧な関わりは、自分のモットーであり、大規模園であってもお互いの信頼を築くために必要なものだと思います。
貴園でこの経験を活かすとともに、集団を動かすスキルを身につけ、保育プログラムの良さを、日常の保育の中に取り入れたいと思っております。
●「院内保育所」への転職
看護師さんのお子さんをお預かりする院内保育に興味を持ちました。
私は1、2、3歳児の担任を経験しており、貴園の対象年齢(0~2歳)と共通しております。
院内保育は保護者の方に代わって一晩中お子さんをお預かりするため、第2の家庭のようにゆったりと過ごせる保育を工夫したいと思います。
また、2歳児特有の「自我の芽生え」への対応には慣れております。
お子さんのしつけや対応に悩む保護者の方の力になれればと考え、応募させていただきました。
●「事業所内保育所」への転職
貴園は、保護者の働くすぐそばに保育スペースを設け、保護者の子どもを預ける時の負担や、仕事中の不安をなくすことを理念にしておられます。
私自身子どもはおりませんが、そのような環境で仕事と子育てを両立出来たら、素晴らしいと思いました。
私はこれまで、1、3、4歳児の担任を経験し、子どもの発想から遊びを作ることを心がけてきました。
貴園でも子どもの創造性をはぐくむ保育を心がけ、また職員の方と協力しながらより良い保育を行いたいと思っております。
3 「キャリア別」志望動機の例
●「新卒2年目」で初めての転職
私は、これまで2歳児と4歳児の担任を経験しました。
今の園でもたくさんのことを勉強させていただいていますが、また別の保育方針を持つ貴園で勤務させていただき、自分の保育経験を広げていきたいと思いました。
貴園では、自分の持ち味である体力を活かし、子どもたちと一緒に体を使って遊び、「毎日が楽しい」と思ってもらえるクラス作りをしたいと思います。
貴園の先輩方の保育から積極的に学びとり、早く戦力となるよう頑張りたいと思います。
●「新卒5年目」で初めての転職
私はこれまで5年間、0、2、3、4、5歳児の担任を経験してきました。
貴園では、現場スタッフから施設長、本部スタッフなど、やりたいことにチャレンジできるシステムがあり、キャリアアップを目指せることに魅力を感じました。
貴園に勤めることができましたら、これまでの保育経験を活かしながら、より高い保育スキルを磨いて貢献していきたいと思っております。そして、将来的には保育現場以外の部署においても活躍できるよう、努力していきたいと思っております。
●「2回目以上」の転職
私はこれまでA園に2年、B園に2年勤めてきました。
貴園が3園目の職場となりますが、複数の園の保育を経験したからこそ、どのような場面にも柔軟に対応するしなやかさが自分の強みになっていると思っております。
また、私はピアノが得意なため、行事では伴奏担当をしてきました。
これまで経験してきた、それぞれの園の良さを自分の保育に取り入れつつも、一日も早く貴園の保育方針に慣れ、戦力として活躍できるように努力したいと思っております。
●「ブランク後」の再就職
私は、出産のため退職し、3年間子育てに専念してきました。
我が子と四六時中一緒に過ごすので、子どもの様子を多面的にとらえられるようになりました。
また、以前よりもっと保護者の気持ちがわかり、保護者の立場に立った支援ができると思います。
子どもを育てるためには、保育士だけでなく保護者と共に、車の両輪のような協力関係が必要です。
貴園では、保護者の気持ちに寄り添いながら、一緒に子育てするような気持ちで、接していきたいと思っております。
●「パートから正社員」への転職
これまで、私は2年間パート保育士として、担任の先生方のサポートを行ってきました。
その経験から、クラスの隅々に目配りをし先生方の動きを踏まえた上で、自分の動き方を判断する力が養われたと思います。
貴園では、正社員としてクラス担任の責任を意識し、これまでの経験を活かしながら、きめ細かく子どもたちを見る保育士を目指したいと思います。
クラスだけでなく園全体のことを考えながら動ける保育士として、貴園に貢献できるようになりたいと思っております。
まとめ
履歴書に志望動機を書くのって悩みがちですが、ここで紹介した3つの書き方の手順に沿ってみたら、意外と書けるんじゃないかと思います。
大切なのは、志望動機が、「あなたの強み = 園のメリット」となっているか、です。
もし、「どうしても志望動機がうまく書けない」また、「書いてみたけれど自信がない」というときには、保育士転職サイトに相談してみるとよいですよ。
あなたが悩んでしまってなかなか書けない志望動機について、的確な助言をしてもらえるはずです。
志望動機が書ければ、履歴書作成の壁はほぼ越えたと言ってもいいです。
この記事を参考にしてもらって、あなたの満足のいく志望動機が完成できたらうれしいです。