こんにちは! 現役保育士はなえみです(転職でホワイト園に巡り会えました!→ プロフィールはこちら)。
保育士の方が転職で履歴書を書こうとするとき、一番頭を悩ませるのが、「志望動機」ですよね。
だって、ほとんどの場合、「家から近いから」「お給料がイイから」なんて言うのが、正直な気持ちですよね。
でも、それをそのまま志望動機に書いちゃイケナイことは、あなたもわかっているはず。
だからこそ、
- 「何をどう書けばいいのかわからない…」
- 「でも、ちゃんと書かないと採用されないし…」
なんて思って、手が止まってしまうんですよね。
この記事では、履歴書の志望動機に悩む保育士の方のために、「履歴書の志望動機の超基礎な書き方3ステップ」を紹介し、さらに、「志望動機を書くときの7つの注意点」についても解説します。
この記事を読んでもらえれば、「志望動機が書けない!」なんて悩みもなくなるはず。ぜひ参考にしてくださいね。
目次
志望動機と自己PRは違う
まず、「志望動機」と似たようなものに「自己PR」があるって、ご存知でしたか?
よく、「志望動機と自己PRは同じなんじゃないの?」という人がいますが、まったく別のものなんですよ。
具体的には、
- 志望動機は、「その園だからこそ働きたい理由」
- 自己PRは、「あなたの得意なこと、性格、経験などの強みをアピールすること」
なんです。
ただ、「その園だからこそ働きたい理由」の中に、「自分の強み」も話の流れでは関係することが多いので、どうしても似てきてしまうんですね。
なので、志望動機っていうのは、「自分の強み」に関することを加えてもいいんですが、あくまでも、「その園だからこそ働きたい理由」がメインなんだと考えてくださいね。
そして、自己PRは、その園がどうかということより、「あなたの得意なこと、性格、経験などの強みをアピールすること」がメインと考えてください。
そう考えると、志望動機と自己PR との違いがちょっとはわかるのではないかと思います。
ちなみに、下の関連記事は「保育士の自己PR」について解説していて例文ものせていますので、よかったら参考にしてくださいね。
採用担当者が志望動機をチェックする3つのポイント
では、採用担当者は履歴書の志望動機をチェックする時、具体的にどのようなポイントを見るんでしょうか。
それは以下の3つになります。
- その園ならではの志望理由があるか
- 経験者ならではの保育観、経験値があるか
- 自己実現だけでなく、園への貢献を考えているか
では、具体的に見ていきますね。
その園ならではの志望理由があるか
まず、一番のチェックポイントは、「その園ならではの志望理由があるかどうか」ですね。
どの園にも共通するようなあいまいな理由では、「本当にうちの園に来たいのかな?」と思われてしまいますからね。
たとえば、「貴園の明るい雰囲気に惹かれました」と言うのでは、ちょっとぼんやりした感じがしますね。
なぜなら、その園ならではの保育方針や保育の取り組みについて、全く触れていませんよね。
これだと、採用担当者から、「働きたいという割には、うちの園のことを調べていないんだな」と思われてしまいます。
それに対して、
- 「貴園の食育に関する取り組みに興味を持ちました」
- 「自然と触れ合う園外活動を積極的に行っているところに感銘を受けました」
などとしたらどうですかね。
採用担当者は、「うちの園についてよく調べているな」「一緒に働ける人材かもしれない」と思ってくれるかもしれませんよね。
このように、志望動機に園の特長やこだわりなどを取り入れて書くと、あなたが園に強い関心を持って応募していることが採用担当者に伝わるんです。
経験者ならではの保育観や経験値があるか
次に、「経験者ならではの保育観や経験値があるか」ということですね。
実務経験のある保育士には、新卒や未経験の保育士にはない、経験者ならではの保育観や経験値があるはずで、園はそういった即戦力を求めているからです。
たとえば、志望動機の中に、
- 「食育活動では、子どもたちと野菜を育てたり調理したりして、食への関心を育んできました」
- 「発表会では、4,5歳児のオペレッタの劇遊びをして、保護者の方に喜んでいただきました」
といったような経験談がチラッとでもあれば、「お、この人経験値があるな」「うちの園でも即戦力になりそうだな」と思ってもらえます。
そんな経験値のある保育士に来てもらえれば、一からすべてを教えなくてもすぐに動けるので、園にとってはすごく有益ですよね。
なので、そういった、「経験したからできること、思うこと」などが志望動機に入っていると、採用担当者の目に止まりやすいんです。
自己実現だけでなく、園への貢献を考えているか
三つ目は、「自己実現だけでなく、園への貢献を考えているか」ということです。
やっぱり、園にしてみれば、雇った人材には貢献してもらいたいですよね。
お給料を払う分、しっかりと働いて成果を出してもらいたいんですよ。
なので、志望動機の中に、「園への貢献を述べた一文がある」っていうのは、採用担当者から見るとポイント高いんです。
たとえば、「貴園で働くことによって、さらに保育士として成長したい」っていう文言は、けっこう志望動機にありがちです。
ですが、それって園からしてみると違和感があるんですよ。
だって、これだと、「自己実現を果たしたい」というあなたの都合でしかないからです。
なので、もう一歩踏み込んで、「自分が成長することで、園にこんな貢献ができますよ」と書く必要があるんです。
たとえば、
- 「貴園の和太鼓活動を通して自分もそのスキルを磨き、日常的に子どもたちに和太鼓を教えていきたい」
- 「乳児保育のスキルを身につけて、保護者の方に安心して預けてもらえるクラスづくりをしたい」
などですね。
採用担当者は、志望動機から、「あなたが園にとってメリットとなる人材か」を読み取ろうとしていることを忘れないでくださいね。
志望動機を書くための2つの準備
それでは、志望動機を書いていくんですが、そのための準備が2つあるので、そちらから解説していきますね。
それは、以下のようになります。
- 園の保育方針や特長を知っておく
- 自分の「経験」「スキル」「強み」を洗い出す
では、どのようにしていくのか、一つずつ見ていきましょう。
園の保育方針や特長を知っておく
まず一つ目は、「園の保育方針や特長を知っておく」ということです。
そもそも、応募先の園のことをちゃんと理解していないのに、「働きたい」なんて気持ちにはなれないですからね。
たとえば、
- 「自然を取り入れた保育をモットーにしている」
- 「音楽活動に熱心に取り組んでいる」
- 「食育に力を入れていて、野菜作りを1年中行っている」
といった、園の保育方針や特長、さらには、園を経営する経営陣の理念などがあれば、インターネットなどで調べておきます。
それを知ることで、「ふ~ん、この園いいな…」「働いてみたいな」といった気持ちになり、その園への興味がさらにわいてくるんですよね。
なので、まずはネットなどで応募先の園のことを調べて、保育方針や特長など目に留まったことをできるだけたくさん書き出していきましょう。
その園の、「いいな」と共感できるところが多ければ多いほど、「あなたにピッタリな園」ということになりますからね。
もちろん初めは、求人票の、「お給料がイイ」とか、「家から近い」「休日数が多い」なんていう、条件的なことが目に留まって園を選ぶと思います。
それはそれでOKです。
ですが、その後には、その園のことをトコトン調べてくださいね。
そこで、「この園、楽しそう!」「この保育方針には共感だな」「自分も働いてみたい」という気持ちがわいてくるようなら、それこそが志望動機につながるんですよね。
自分の「経験」「スキル」「強み」を洗い出す
二つ目は、自分の「経験」「スキル」「強み」洗い出すことですね。
あなた自身のことを改めて見つめ直し、経験したことや身についたことをできるだけたくさん書き出すことで、「あなたという人材の価値」を再確認できるんです。
たとえば、保育の仕事の中では、
- 「○歳児クラスを担任した」
- 「音楽を取り入れたリズム遊びを展開した」
- 「季節の製作のデザインを工夫した」
- 「運動会や発表会に向けてプログラムを工夫した」
- 「子どもの問題行動に対する対応を試行錯誤した」
などの経験があるかもしれませんよね。
他には、
- 「職員関係がうまくいくように心がけた」
- 「保護者との信頼関係を築くために工夫した」
- 「業務を正確かつスピーディーに進めるよう努力した」
なんていうことも、あるかもしれないですよね。
そして、それらの経験によって、あなたの強みになったことは何かを考えるんですね。
たとえば、
- 「子どもが楽しめる音楽活動を提供できる」
- 「運動会や発表会で、保護者に喜ばれるプログラムを創れる」
- 「いつも誰よりもスピーディーに、仕事を仕上げられる」
- 「協調性を持って、誰とでも打ち解けて話すことができる」
- 「保護者の気持ちを受け止め、寄り添う対応ができる」
などですね。
あなたが、これまで地道に取り組んできたことや普段から心がけてきたことによって、身についていることがあるはずです。
それをしっかりと洗い出して、あなたの「経験」「スキル」「強み」として理解しておいてくださいね。
これを、後の志望動機の中に盛り込んでいきますよ。
志望動機の書き方「基本の3ステップ」
それでは、いよいよ志望動機の基本的な書き方を解説しますね。
志望動機は、以下の順序に従って書くと、自然でしかも説得力のある文章になるんです。
先ほどの、「志望動機を書くための2つの準備」を使って、以下の3ステップの流れで関連付けてまとめますよ。
- 【step1】園の保育方針や特長を理解し、共感したことを書く
- 【step2】あなたの経験、スキル、強み、保育観などを書く
- 【step3】園に貢献できることと仕事への意欲を書く
という感じですね。
まず、【step1】として、園の保育方針や特長を理解し、共感したことを書きます。
これは、先ほどの、「志望動機を書くための2つの準備」でやりましたよね。
園の保育方針や特長はすでに調べてあるので、あなたが共感したものや興味を持ったものについて書きましょう。
次に、【step2】として、あなたの経験、スキル、強み、保育観などを書きます。
これも、先ほどの、「志望動機を書くための2つの準備」でやりましたよね。
園の保育方針や特長と合う、あなたの経験やスキル、強みをピックアップし、【step1】に関連づけて書きましょう。
最後に、【step3】として、園に貢献できることと仕事への意欲を書きましょう。
【step1】と【step2】を受けて、「あなたが採用されたら、園でどんな活躍をするのか」という、その姿をイメージすると書きやすいです。
つまり、「私はこんなふうに貢献できますよ」「仕事に対してこんな意欲を持っていますよ」ということを書くんですね。
この【step1】→【step2】→【step3】の流れで文章をつなげると、採用担当者の知りたいこともキッチリと入っているので、よりよく伝わりますよ。
では、具体的な例文をひとつ書いてみますね。
貴園では、自然に触れ合う戸外活動を重視した保育をされています。私も子どもの育ちには、自然との触れ合いや戸外での活発な活動が必要だと思います。【step1】
私は、これまでに3~5歳児の担任を経験し、戸外活動をメインに取り組んできました。【step2】
貴園においてこの経験を活かし、さらに子どもの成長を促す取り組みを工夫し、より充実した戸外活動を展開してみたいと思い、応募いたしました。【step3】
という感じでしょうか。
ちゃんと、【step1】→【step2】→【step3】の流れになっていて、簡潔でわかりやすい文章になっていると思います。
文字数は、200字程度で多すぎず少なすぎず、採用担当者が読みやすい文章量にしてくださいね。
もし、「志望動機の例文をもっとたくさん見てみたいな」と思う方は、下の関連記事を参考にしてみてくださいね。
気をつけよう! 志望動機を書くときの7つの注意点
では、最後に志望動機を書くときの7つの注意点についてお伝えしますね。
それは、こちらのようになります。
- 前の園の不満を書かない
- 過去の病気については特に触れなくてもよい
- 待遇面については書かない
- 人間関係は、過去をグチるより今後の心構えを書く
- 経験値があっても、謙虚な姿勢を感じさせるものにする
- 自分とかけ離れたものにならないようにする
- ポイントを絞って簡潔で読みやすい文章にする
では、以下に解説しますね。
前の園の不満を書かない
まず、前に勤めていた園の不満は書かないことです。
たとえば、
- 「職員間の雰囲気が悪く大変だった」
- 「園の保育方針が合わなくて、自分のやりたい保育ができなかった」
- 「毎日残業続きでプライベートの時間がほとんど取れなかった」
など、不満に思うことがあったとしても、志望動機には書きません。
これを書いてしまうと、採用担当者に、
- 「人間関係の問題なんて、どんな職場にも付きものなのに我慢が足りないんじゃ…?」
- 「また、うちの園でも人間関係に不満を持って辞めてしまうのでは…?」
- 「人のせいみたいに言うけど、あなた自身に問題はなかったの?」
なんて思われてしまいますよ。
マイナスにはなっても決してプラスにはならないので、注意してくださいね。
過去の病気については特に触れなくてもよい
二つ目ですが、志望動機の中では、過去の病気については特に触れなくてもいいです。
もし、病気をして退職しブランク期間があったとしても、それが短期間であり、なおかつ完治していれば、特に志望動機の欄で触れる必要はないでしょう。
それよりも、別の観点から前向きに自分をアピールできる内容で、文章を書く方がいいですね。
ただ、どう見てもブランクが長く、触れない方が不自然なのであれば、簡単に触れておいて、現在は勤務に差し支えない点を強調してくださいね。
病気によっては再発を懸念する採用担当者もいるので、過去の病気のことを書くかどうかはよく考えてくださいね。
条件や待遇面については書かない
三つ目ですが、志望動機の中で条件や待遇面については書かないほうがいいです。
たとえば、前の園の給料の安さや残業の多さをグチったり、
- 「貴園は、他の園に比べてお給料がよくて、家から近かったので志望しました」
- 「貴園では有給休暇の取得率が高いため、志望しました」
といった待遇面を志望理由にしてしまうと、採用担当者としてもあまり気分は良くないものなんです。
だって、これでは、「うちの園を待遇面でしか見ていないの?」とがっかりしてしまいますよね。
なので、志望動機に前の園の待遇面の不満を書いたり、応募園の条件や待遇の良さを取り上げたりするのはNGです。
もちろん、求人票を見て園の待遇面をチェックすることは、当然であり大切なことです。
しかし、これをあからさまに志望動機に書くと、採用担当者からの印象が悪くなってしまうので、気をつけてくださいね。
人間関係は、過去のグチより今後の心構えを書く
四つ目ですが、人間関係については、過去のグチより今後の心構えを書く方がいいです。
あなたの、「苦労した」「ひどい目に合った」などという過去のグチよりも、「貴園では円滑な人間関係が築けるよう努力したい」という内容の方がずっとポジティブな印象になるからです。
いずれにしても、どの園にも一人くらいは対応に悩む難しい職員がいるもんです。
なので、そんな時にはあなたがどう対応していくのか、採用担当者は、その心構えの方を知りたいと思っているんですよ。
経験値があっても、謙虚な姿勢を感じさせるものにする
五つ目は、あなたに経験値があっても、謙虚な姿勢を感じさせる志望動機にすることです。
なぜなら、自分の経験を振りかざして、今いる職員とうまくやっていけないような保育士では困るからです。
なので、採用担当者が志望動機を読んだとき、あなたの謙虚さを感じる内容になっていることが大切なんですね。
もちろん、経験値をアピールする必要もありますが、それだけにならないように、謙虚な姿勢が伝わるような、バランスのよい書き方をしましょうね。
自分とかけ離れたものにならないようにする
六つ目は、志望動機が自分とかけ離れたものにならないようにします。
なぜなら、採用担当者と面接することになったとき、履歴書の志望動機とあなたの言葉が違ってしまうと、不審感を持たれることになりますからね。
志望動機の内容をよく練って書くことは大切ですが、「あくまでも等身大のあなたを表現するもの」ということを、忘れないでくださいね。
ポイントを絞って簡潔で読みやすい文章にする
七つ目は、ポイントを絞って簡潔で読みやすい文章にすることです。
履歴書の志望動機の欄はそれほど広くはないため、書きたいことをすべて書けるわけではないからです。
たとえば、上で解説した3つのステップで書けば、かなりまとまった内容になるので、簡潔で読みやすいはずですよ。
字数としては、200字程度を目安にしましょう。
なので、あまり多くを盛り込みすぎず、シンプルに3つのステップで書くようにしましょうね。
あれこれと作文して練習してみると、まとめ方も上手になると思いますよ。
まとめ
履歴書の志望動機は、採用担当者が最も注目する項目と言っていいです。
「なぜ、うちの園でなければならないのか」「どんな貢献をしてくれるのか」と言ったことが伝われば、採用担当者の心を動かすことができます。
ですが、それにはどんな言葉でどんな内容を文章にまとめればよいのか、すんなりとできる人は少ないです。
なので、ぜひこの記事の、「志望動機の書き方 基本の3ステップ」を参考に、色々書いて練習してみてくださいね。
ただ、それでも、書き方がわからなくなったり、書いたとしてもこれでいいのか悩んでしまうかもしれませんよね。
そんな時は、保育士転職サイトに相談してみるとアドバイスがもらえるんですよ。
保育士転職サイトでは、求人についての相談だけでなく、履歴書作成についても教えてくれます。
プロの目線からのアドバイスって、そうもらえるものではないですし、自分一人であれこれと迷いながら書いて失敗するよりは、ずっと効率的に、また内容の濃い志望動機が書けるならいいですよね。
採用担当者が読んだ時に、あなたという人物像を思い描けるような志望動機を目指しましょうね。