こんにちは! 現役保育士はなえみです(転職でホワイト園に巡り会えました!→ プロフィールはこちら)。
うつ病が回復してくると、「仕事、どうしようかな…」って、気になってきますよね。
たとえば、
- 「働いていた園に復職する…?」
- 「別の園に転職する…?」
- 「保育園じゃない職場への転職もアリなのかな…?」
みたいに。
この記事では、うつ病が回復した保育士は、
- 復職するのがいい?
- それとも転職がいい?
ってことについて詳しく解説します。
元の園に復職するなら注意点があるし、転職の場合もいくつかの選択肢があります。
なので、最後まで見て参考にしてくださいね。
目次
勤務していいかどうかは専門医に聞いてから
うつ病が回復してきたら、「そろそろ仕事を再開しないとな…」って気持ちになりますよね。
もうすぐ休職期間が終わる方であれば、なおさらそう思うのでは…?
でも、ここで自己判断しちゃうのはダメです。
自分では、「もう大丈夫」と思っても、そこはちゃんとかかりつけの専門医に聞いてみましょう。
かかりつけ医はあなたの病状を診てきているので、専門的な判断をしてもらえます。
そこでOKが出れば、安心して仕事が再開できますね。
そのときは、勤務時間や仕事内容を、どの程度から始めていくのがいいのかも相談しましょう。
もちろん、「まだ仕事を再開するのは早いよ」とのことなら、引き続き休んで治療を続けます。
その状態でムリして仕事を再開すると、症状がぶり返して再び休職することにも。
自分の体を思いやって治療を優先するのが大事です。
職場の選択肢は4つある
うつ病が回復したあと、仕事を再開するなら、「どんな職場で働くか」はとっても重要。
だって、仕事を始めたためにまたストレスで病気がぶり返すのは、ホントに良くないので。
ゆるゆると少しずつ始めていけるのが理想ですね。
ただ、働いていれば何らかのストレスは受けると思います。
なので、できるだけ心身への負担が少ない、居心地のいい環境で働くことが望ましい。
そこで仕事を再開するにあたって、職場の選択肢はこの4つがあるかな、と思います。↓
- 働いていた園に復職する
- 別の園に転職する
- 保育園以外の保育士資格を活かせる職場に転職する
- 保育士ではない職種に転職する
1.働いていた園に復職する
まずは、「働いていた園に復職する」って考えるかもしれませんね。
でもそれには、いくつかの注意点があります。
うつ病の原因になったことは改善されてる?
まず、その園自体がうつ病の原因だった場合、「ちゃんと環境改善されてる?」かどうか。
たとえば、
- 「残業や持ち帰り仕事が多い」
- 「同僚からいじめのような扱いを受けていた」
- 「園長のパワハラがあった」
など、つらい環境があったと思います。
復職するとしたら、そんな状態が改善されているのかを確かめたいですよね。
たとえば、園長と話をすることで、園がどんな様子なのかを探れるかも。
もし、連絡を取れる仲のいい同僚がいたら、今の人間関係の様子を聞いてみるのもいいですね。
- 「相変わらず人手不足で、みんな大変だよ~」
- 「あの○○先輩は相変わらずで、他の保育士に意地悪してるよ」
とか。
それが休職する前と変わらないなら、復職してもまた同じつらい思いをすることになっちゃいます。
そんなんじゃ、うつ病が再発しかねません。
とにかく、「うつ病の再発 → また休職」になるのは避けないと、です。
短時間で責任の軽い勤務から始められそう?
復帰したからと言って、いきなりフルタイムでバリバリと働くのはやめましょう。
久しぶりの勤務なので、心も体も徐々に仕事のペースに乗せていくことが大切。
できれば、短時間で責任の軽い仕事から始めたいですね。
それで問題なく慣れていったらフルタイムで働く、というような感じ。
段階的な復帰ができそうかどうか、園長に相談してみましょう。
気持ちはやる気でいっぱいでも、いざ仕事をしてみると体力が追いつかないことも。
また、緊張していたり周囲にも気をつかったりすると、精神的にも疲れます。
そんなことも予想して、少しずつ仕事を増やし時間を伸ばしていくこと。
また、責任が軽めの仕事から始められると安心ですね。
ただ、それを理解し受け入れてくれるかどうかは園次第。
あなたなりの希望を伝えたら、最終的な園長の判断を待ちましょう。
もし断られたら、復職自体を考え直した方がいいかも、です。
私の知り合いが休職後に復帰した話
実は、私の知り合いの保育士にも、うつ病になった人がいるんです。
彼女の場合は、別の系列園に異動になり、そこでうつ病になってしまいました。
異動先の園では残業がもっと増え、そして通勤距離も遠くなってしまい、予想以上にハードな毎日に。
さらにその園での人間関係が悪く、彼女は仲間はずれにされるようになりました。
そんな精神的なストレスが徐々にたまっていき、最後には休職することになってしまったんです。
療養して回復した後には、異動前の園で復帰することになりました。
そちらの園の方が慣れていたし人間関係も良かったので、本人がそう希望したんです。
職場も受け入れてくれて、少しづつ勤務時間や仕事を増やしていくようにしていました。
彼女の場合、
- 慣れた園で復帰できたこと
- リハビリ的にゆっくりと仕事が始められたこと
で、順調に職場復帰ができました。
これはとても理想的なケースだと思います。
元の園の環境がよくないなら、そこに復職するのではなく系列園に異動する、というのもアリですね。
働いていた園に復職するときの心構え
もし、元の園に復職する場合、同僚の理解と協力は欠かせません。
なので、同僚への配慮を忘れずに、いい関係を築いていくことを心がけましょう。
あなたが休職に入った後、同僚はあなたの仕事を負担してくれていたかもしれません。
また、あなたの復職にあたっても、受け入れ態勢を整えるためにさまざまな配慮をしているはず。
なので、復職したら感謝の気持ちを表しながら、自分ができることは努力する姿勢も示しましょう。
たとえば、復帰の前日に職員の皆さんに挨拶しておくのもいいです。
「長いお休みをいただき、ご迷惑をおかけしました。
また、復職に当たりさまざまなご配慮をいただき、ありがとうございます。
おかげさまで、明日から復帰させていただくことになりました。
体の様子を見ながらの復帰となりますので、まだ、ご迷惑をおかけするかもしれませんが、よろしくお願いします」
っていう感じで挨拶すると好印象かな、と思います。
2.別の園に転職する
2つ目の方法は、「別の園に転職する」ことです。
そもそも、あなたが休職に追い込まれたのは、園でのストレスが大きな原因だったはず。
そんな職場の環境が、そう簡単に良くなるとも思えませんよね。
たとえば、
- 「職員間で派閥争いがあり、いじめられていた」
- 「園長の理解がなくワンマンすぎる」
- 「毎日残業、持ち帰り仕事も多くプライベートの時間がない」
などが日常で、そのためにうつ病に追い込まれたのでは…?
こんな状態がよくなることは、残念ながらほぼないです。
こんな園に復職したら、また同じようなストレスにさらされてしまいます。
あなたも元の園に復職するのって、正直気が進まないんじゃないですか…?
園の状況が変わらないなら、復職はやめた方がいいです。
転職しましょう。
3.保育園以外の保育士資格を活かせる職場に転職
3つ目は、「保育園以外の保育士資格を活かせる職場に転職する」という方法ですね。
保育園って女性ばかりの独特な職場環境です。
あの人間関係のしんどさを思うと、「もう保育園では働きたくない!」と思うのもわかります。
でも、保育士資格を活かさないのはもったいない気もするし…。
全く違う職種に転職するのも不安だな…、って思いますよね。
実は、保育士として働ける場所は、保育園だけじゃないんです。
たとえば、下のような施設での仕事があるんですよ。↓
学童保育 | 両親が共働きであるなど、保護者が不在であるおおむね10歳未満の学童を、放課後や学校休業日に保育する。 |
放課後等デイサービス | 障害のある6歳~18歳までの学齢期児童が、放課後や学校休業日に通い、自立や日常生活の充実のための活動を行う。 |
児童発達支援 | 発達に遅れがある未就学児が、身辺自立や社会性を習得して、集団生活に適応出来るように支援する。 |
イベントや商業施設などの一時的な預かり保育 | 保護者がイベントやセミナーに参加する間、また、買い物をする間に、一時的に保育をする。 |
幼児教室 | 子どもの興味や経験の幅を広げ、より豊かな発達を促すために。知育や英会話、スイミング、音楽などさまざまな分野の教育を行う。 |
どの職場も子どもと関わりますが、保育園とは雰囲気がかなり違います。
なので、
- 「保育園とは違う環境で、気持ちを新たに働きたい」
- 「保育士資格を活かしたい」
- 「子どもと接する仕事がしたい」
ならおすすめです。
実際、私は保育園経験もありますが、児童発達支援でも働きました。
やっぱり、ぜーんぜん違うんですよね。
なんなら、児童発達支援はすごく楽しかったです。
ただ、保育園とは仕事内容が違うことで、最初は戸惑ったり、緊張して疲れたりするかも。
でも、うまくできない自分も丸ごと受け止めてあげましょう。
最初からうまくできる人なんていません。
「うまくできなくて当たり前」とゆったり構えていくことが大切ですよ。
4.保育士を辞めて他職種に転職する
もし、「保育園はもうイヤ」「子ども関係の仕事もイヤ」というなら、全くの他職種に転職するのもアリ。
ただ、未経験の職種を選ぶときには2つの注意点が。
他職種への転職は採用されにくいことも
一つは、「保育士の経験しかない場合、他職種に応募しても採用されにくいことがある」ということ。
たとえば一般事務の正社員は、とても競争率が高い。
企業は人件費を削るために、一般事務は正社員ではなく、派遣やパートなどの非正規で雇用しがち。
一般事務の正社員の求人自体が減ってきているのに、希望者の方が多いんです。
さらに、保育士が応募しても「デスクワークやパソコン業務ができるの?」って思われやすい。
「だって、子どもと遊んだり面倒見たりしてきただけなんでしょ?」なんて思われちゃうんです。
そんなの偏見だなって思いますけど。
なので、事務職未経験の保育士が一般事務の正社員に転職するって、かなりハードルが高いんです。
事務以外だと、販売、営業、接客、といった仕事がありますね。
中には未経験でも、採用されやすい職種もありますから。
まあ、せっかく転職するなら、まずは希望の職種でチャレンジしてみましょう。
事務職だっていいし、他の仕事だっていい。
始めからあきらめないで、とにかく応募してみましょう。
違う職種への転職だとストレスがかかるかも
二つ目の注意点は、「全く違う職種への転職は、ストレスがかかりやすい」ということ。
健康な人であっても、異業種の仕事を覚えてこなしていくって大変です。
うつ病から回復したばかりであれば、なおさらです。
なので、ストレスがうつ病の再発につながらないように気をつけましょう。
休日にはリラックスして疲れを取るようにしたり、なるべく気楽に考えたりして。
「最初は誰だって慣れないし大変だよね」って。
ネガティブに思い詰めないようにすることですね。
4つの選択肢の中でおすすめの職場は?
「4つの職場の選択肢」をご紹介しましたが、この中で私がおすすめするのは、
- 別の園に転職する
- 保育園以外の保育士資格を活かせる職場に転職する
ですね。
なぜなら、元の園への復職や他職種への転職では、強いストレスを受ける可能性が高いから。
そうなると、うつ病がぶり返しちゃうかもしれません。
一方、別の保育園への転職なら、保育園というものは知っているし仕事にも慣れてます。
また、保育園以外の施設で働くのも、保育園経験があるので子どもと接するのに問題はないです。
保育士資格や保育園経験をアピールできると、とてもラクに転職できますからね。
「子どもと関わること自体は好き」なのであれば、保育園以外の施設への転職もおすすめです。
うつ病だった保育士が転職を成功させる2つのポイント
うつ病回復後に仕事を再開するなら、
- 「別の保育園への転職」
- 「保育園以外で保育士資格を活かせる職場への転職」
がおすすめです。
この転職を成功させるためのポイントはこちらの2つ。↓
- 保育士転職サイトを使う
- パート、非常勤、派遣などで働いてみる
では、一つずつ詳しく見ていきましょう。
保育士転職サイトを使う
他の園への転職をするなら、保育士転職サイトを使いましょう。
その方が、一人で転職活動するよりも、得られる情報量が断然多いからです。
たとえば、一人で転職活動するとして、わかるのは求人票からの情報と、園のホームページくらい。
園の口コミも多少はあるかもですが、偏っているかもしれません。
これだけの情報じゃ、園の内部の様子、例えば人間関係とかはわかりません。
でも保育士転職サイトを使えば、園のカラーとか働き方、人間関係など、具体的な内部情報がわかるんです。
なぜかというと、保育士転職サイトのアドバイザーは、求人園とやりとりしていて詳しい内部情報を持っているから。
応募前に園の詳しい情報を教えてもらえたら、すごくいいですよね。
次の園では、いい人間関係の中で心も体も健康的に働きたい。
もう、園選びには失敗したくないですもん。
だからこそ、保育士転職サイトを使って、詳しい園の情報をゲットしながら進めていくのがいい。
そうすれば、「環境の良い園に巡り会う可能性は大」です。
もちろん、アドバイザーにはうつ病だったことを伝えてOK。
逆にちゃんと伝えて、「次こそは自分らしくのびのびと働きたい」と強調したほうがいいですね。
アドバイザーも心して、良い園を紹介しようと頑張ってくれるはずです。
転職をサポートしてくれる存在を作れば、メンタル的にも安心ですよ。
まずは、パート、非常勤、派遣などで働いてみる
もう一つは、「まずはパート、非常勤、派遣などで働いてみる」ということ。
パートや非常勤であれば、勤務時間が短く、正社員ほど仕事の責任も重くないです。
うつ病の回復後なので、心身にストレスのかかりにくいパートや非常勤は向いています。
また、派遣で働くというのもいいですね。
派遣は派遣会社を通して時間や勤務内容を決めて契約します。
契約以上の仕事を押し付けられることはありません。
残業も持ち帰り仕事もないし、休憩だって取れます。
もし、園の環境が合わないと思ったら、契約更新をしなければいいし。
正社員にこだわらず、まずは、責任の軽い立場で、短時間から始めるのがおすすめです。
そこから、徐々に時間を伸ばしたり責任のある仕事を増やしたりする、という方が無理がないですね。
まとめ:うつ病回復後は自分らしく働ける職場でスタートを切る
うつ病回復後に、「元の園に復職するのか」「別の職場に転職するのか」は、悩みどころ。
あなたの本当の気持ちに向き合い、また体のことを第一に考えて無理のない働き方を選びましょう。
特に、元の園への復職は慎重に。
人間関係や働き方がよくなっていないなら、リスクがある職場に戻るのはやめましょう。
そして新しい職場を探すのであれば、次はよい環境の職場で、無理なくスタートできるところを見つけましょう。
転職活動中も、転職の悩みや困りごとを一人で背負い込まないように。
そのためには、保育士転職サイトを使い、アドバイザーに相談できる環境を作っておくと安心です。
あなたがあなたらしく働ける職場を選んで、一歩ずつ仕事を再開していきましょう。